医療にも活用される活性炭(薬用炭)の効果

炭は色々な物質を吸着することができるので、消臭や浄水など私たちの生活の様々なところで活用されています。

なかでも活性炭は通常の炭よりも吸着力がとても高いので、日本で販売されているタバコのフィルターには、ニコチンやタールなどの有害物質を吸着するために活性炭が使われています。

医療では、薬用炭と呼ばれる活性炭が消化管内の異常発酵や薬物中毒患者の解毒などの治療に使われています。

消化器官内では、発酵によって発生するガスを吸着し、薬物中毒の治療では、気管支拡張薬、催眠鎮静薬、抗てんかん薬、強心薬、不整脈薬などに使用される薬物の解毒に効果を発揮します。

また、透析では尿毒素や、肝不全等の原因となる除去しにくい物質を吸着する目的で利用されています。

タンパク質と結合した物質や薬物は吸着しにくいため、主にタンパク質吸着率の低い物質の除去に利用されています。

活性炭を活用する治療では患者の症状によって、

  • 炭を飲む
  • 皮膚に貼る

の2種の治療が行われています。

活性炭の吸着力のすごさが分かる驚きの話があります。

1831年に薬剤師のP.F.トゥエリーがフランス医学アカデミーで致死量の10倍にもなる劇薬(ストリキニーネ)を、同量の活性炭と一緒に飲み込んでみごとに死を免れました。

一歩間違えれば死んでしまう危険なデモンストレーションによって世界中に活性炭の吸着力のすごさが知れ渡ったのです。

それ以後は、消臭や浄水だけでなく、健康、ダイエット、医療にまで幅広く使われるようになりました。

ただし、様々な物質を吸着するということは、ビタミンやミネラルなど身体に必要な物質まで吸着してしまう恐れがあることになりますので、飲むタイミングや、服用量には注意したほうが良さそうです。

特に、薬を飲んでいる方は、薬の効果を薄めてしまう可能性がありますので、かかりつけの医師に相談してから引用しましょう。

食事やサプリメントの場合は、直前や直後に飲むと大切な成分まで吸着されてしまい、健康に影響する可能性がありますので、数時間(2~3時間程度)待ってから飲んだほうがいいでしょう。

治療では最大20gを1日に飲むことがありますが、治療以外の目的で飲むなら1日あたり5gまでにしておきましょう。